天降川渓流沿いの半露天@妙見温泉
貸切露天 赤松の湯@霧島温泉
歴代旅館料理部門で見事の1位獲得!@石原荘
湯之谷山荘 ひな泉
曾木の滝 出水市
霧島神宮
最近の進化、地方都市でフレンチ
はっしーの猫 ニラ丸
これ、桜島 噴火してます
ヨガ中@鹿児島市内のアパートメント
山奥の蕎麦屋 草の居主人と一緒に
Sachi@山の展望所で休憩中
世間が5類になったその日に、鹿児島で旅行支援の割引を不意に手ぶらで頂き、有難き幸せ。
2009年奄美大島での皆既日食の後、訪れた以来の鹿児島への旅。
その当時は温泉の知識もなく、ただただ東京へふらふら戻っていったのが悔やまれる。そんで今回は徹底的に鹿児島温泉攻略の計画を練りに練り、やってきたわけであります。
筆頭格はやはり霧島でしょうか。それと妙見、指宿と大所をおさえつつ、ひなびた温泉(略してひな泉)攻略に於いて分刻みのスケジュールをサチが立てておりました。もう何回パンツの脱ぎ履きすれば気が済むの!的な。
鹿児島空港にほど近い妙見温泉は非常に便利で、行き場に迷う温泉地ですが、着いたその日は我々の結婚20周年(磁器婚式というそうな)の記念日にかこつけて「歴史ある鹿児島の名宿・石原荘」に宿をとることにしました。
とはいってもね、そこまで感動するってこともないでしょ?なんて高をくくっていたワシは完敗でありました。特にお料理は素晴らしい!温泉は鉄臭のする重曹泉というのが妙見なんですが、湯船にドバドバと惜しげもなくオーバーフローする湯のフレッシュなこと。いい湯の新基準も示されていて、湯船が1時間でいっぱいになる湧水量が適切なのだとか。毎分270Lの大浴場は16200Lという計算になる。普通の家の風呂は150Lとすると100倍の湯量ということになります。それをかけ流しです、贅沢極まりないですね。
全部話してられないので、はしょって申し上げます。
お次の宿は「霧島旅行人山荘」。かの蔵前仁一がオーナーということで旅人として泊まっておかねばと予約しました。バックパッカー最盛期、旅行人という季刊誌を発表。往年の旅人なら誰でも知っているお方でございやす。
が、しかしその想いは見事に砕け散り、どうやら単に家が温泉宿をやっていたに過ぎず、それを今相続しただけの一般的な巨大ホテルだったのです。しかし評判がいいのは標高700mの高台にそびえたつ宿の景色は絶景。遠く開聞岳から桜島、錦江湾を臨む露天は至福でありました。終わり。(追記:図書館は良かった)
はいお次、最近の新しい旅のスタイルを確立すべく、旅館の夕飯に出てくるイワナや茶碗蒸しに食い飽きた我々は、湯は日帰りで秘湯を攻めて、宿はbooking.comでアパートを予約、飯は旨い店を予約して行く、という正にいいとこ取りの旅であります。
最近の主流ともいえるスタイルなのか、そんな綺麗なアパートがあるんですねぇ、最近は日本にも。海外には割と昔からコンドミニアムと言うのがありますが、airbnbやBooking.comも流行って、コロナで副業として始めた人も多いのでしょうね。内装だけ綺麗にしているマンションの1室があって、あらかじめアプリをダウンロードして、それが鍵替わりになって、ピッと携帯を近づけるとドアが開きます。う~む、ゲストハウスも終わりやな、これは。
もっぱら夏のヨーロッパもそんな感じに宿の予約をせっせと進めている近頃です。もう現地に行って宿探し、なんて時代ではないのです。
ほんでもって、お次はひな泉ですね。
ひなびた温泉宿というのはネガティブな表現のようにも聞こえますが、我々はその価値を十二分に理解しております。温泉というのは自噴(自然に湧き出した温泉)がいいのです。そして商業的になれば大規模な施設をつくり、その結果十分な湯量を確保できない。すると加水・循環・加温・消毒というごくごく一般的な温泉に成り下がってしまうのです。が、しかし「ひな泉」はひなびた理由は個人経営で資金力もなく、ただ湧き出た自然の恵みに感謝してひっそりと生計を営む温泉宿もしくは地域の共同浴場なんですね。イコール、かけ流し温泉確定なんです。そして歴史ある名湯は渋い!
今回は妙見温泉の田島本館、秀水湯、そして霧島の湯之谷山荘温泉、湯川内温泉かじか荘、指宿の村之湯温泉と5つに行きました。サチの予定だとあと3つ無理くり組み込ませていたんですが、GW明けの臨時休業と我々の無謀計画で辿り着けませんでした。
特に湯川内温泉はやばかった。入った瞬間、うっわ!
村之湯は鹿児島在住の友人とまたもや、ハダカで再会。昨年、登別でもインドで25年前会った友人と風呂で待ち合わせしたことあるんです。あまりの過密スケジュールで温泉待ち合わせになっちゃうんですね。
予定通りいかなかったのは、他でもなくいい出会いがあったからなんです。
最近はなんだかんだ言って便利なんで、Google Mapを多用して旅をしているんですが、予定していた牧場の鹿児島黒豚とんかつランチが満席で予約が取れず、地図を見ていたら気になる山奥の蕎麦屋を発見。これは、と思い突撃。かなり辺鄙な山道を上り本当にあるのだろうか、という頃、看板を発見して辿り着いた先には、主人らしき老人がなんともキラキラと輝く少年のような目をして出迎えてくれました。
感じ的には「おぬし、なんでここに来はったのじゃ?」というような質問。聞けば、御年まもなく77歳。50代のかわいらしい奥様と息子と営んでいる蕎麦屋。
なんでも5万坪の山を開墾し、何千本のあじさいや桜を植えて、山の各所に展望所をつくり、茶室まであるではないか。
となりの母屋はギャラリーになっていて陶芸、絵画が飾られており、全部そのご主人の作品である。さらに日本全国、NYでの展示会も。テレビも雑誌も取材は何十回とあったと。しかもすい臓ガンを克服してと聞けば、それ、有名人なんじゃないですか?アンビリーバボーにも出たよ、だって。
そのグルの話はとめどもなく続き、気が付けば1時間をゆうに超えていた。話好きのワシを完全に凌駕するマシンガントーク、しかも面白い、いくらでも聞いていたい。気づきの連続。
その日、ワシは向こう20年をどう生きるかの目標となる人物に出会ったことに気づいた。
旅、やめられないよね、これがあるから。
じぃさん言いました。アンテナ立てとけよ!人生変わるから。
「人生は常に二択、やるか、やらないか」