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SHIMOKITAZAWA
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連休日記vol.19 長野秘湯⑥ 鹿塩温泉の巻

今回の秘湯、 露天はないんですが、塩の湯です!

マダム・サチ

山の植物は興味深い

青いケシの花が有名な大鹿村

  400羽の鶏舎が、、、

果林ちゃんの長野移住生活を拝見!

中央構造線とゼロ磁場 分杭峠

  初夏の長野は最高です!

またまた秘湯巡り、春夏は暇なんでもっぱら連休は遠出しています。
中央道をひた走り諏訪湖を南下して今回は長野県は大鹿村の鹿塩温泉。6月の長野は1ヶ月遅れのまだ春、蝶蝶が舞い、花が咲き乱れ、新緑の季節。秘湯は必ずしも露天があるとは限らないのですがいい湯を求めて挑戦してきました。

この日は運良く梅雨の合間の晴れをGET。愛知のサチの両親と現地待ち合わせして、久々の家族団らん。大人になるとこんな親孝行もできるのです。問題の秘湯は鹿が塩分を含む泉をよく飲んだことから鹿塩温泉と名付けられたそうな。こんな海から遠い山奥なのに、海水と同じくらいの塩分。色は少し濁りがあり、すっきりかつ、やや滑り感もあります。お肌ツルツルのなかなかの泉質。宿はといいますと綺麗で清潔感があり、サービスも行き届いておりました。

宿に泊まる度に、宿というのは何を持って良い、悪いが評価されるのだろうと。そうするとこんな結果に行きついた。①ロケーション(場)②宿及び部屋(箱)③泉質(湯)④お料理(飯)⑤サービス(人)⑥価格(コスパ)これらの総合評価がその人の持つ価値感。

最後のコスパというのは資本主義社会では全ての人が安くていい物を求めています。しかし、それは理屈としては本来は合わないことです。良いものは高く、悪いものは安くなくてはおかしいことになります。しかし、消費者はお得であることがメリットと考えます。その為、商売人はまた考える。方法は2つ、悪いものをよく見せて売る。もうひとつは本当に良いものをわかりやすくちゃんと説明して価格に納得してもらう。

残念ながら多くの宣伝活動は前者が主流です。なぜかと言えば利益が生まれるからです。賢い消費者はそこで考えます。見せかけても見抜ける目を持てば騙されないと。そのために一歩踏み込んで何事にも知識と経験を持てば自分が養われ、迷いのない判断ができると。

将来、宿を経営しようと思っています。素人の我々がすべきことはたくさん見る、泊まるだけではなく踏み込んだ視点でその価値をみていかねばなりません。ただお客として楽しかったというのも幸せですが、送り手目線で見て楽しむのもなかなか奥深く楽しいものです。

帰り道、ステハで何年か前に織物のイベントをしてくれた友人の果林ちゃんが大鹿村に移住したのを思い出してお邪魔してきました。田舎で暮らしたいと願う多くのネイチャーラヴァーは旅人に多く、数多くの友人が田舎暮らしを始めました。そこに立ちはだかる壁は大きくは2つあると思います。①どうやって食べていくか ②どうやって地元の人とうまくやっていくか。いずれも都会暮らし慣れた身には難儀な関門ではないでしょうか。

果林ちゃんは農業研修で知り合った旦那さんと野菜の栽培と平飼い鶏の卵で生計を立てています。そして何百坪もある広大な農家を格安で借りて住んでいるそうです。まさにローリスクローリターンの原理で自然を手に入れました。本当に素晴らしい自然です。癒されます。でも、その代わり毎日やる事は山ほどあります。田舎暮らしはのんびりしてていいね、と人は思いがちですが、移住した人々が口々に言うのは、結構忙しい。人間力が試される生活です。その昔は誰でもやっていた生きるための作業、現代はそのほとんどをお金で人が肩代わりしてくれますからね。

それはバックパッカーの考え方に似ています。なんでも自分でやるので安くなるし、やり方を学べて知識と経験と人とのコミュニケーションを手に入れられる。面倒だから人にやってもらうというネガティブな考えをポジティブに変換しているんです。でなければできないということです。考え方ひとつで何もかも変わることを知っています。都市集中型の生活が様々な悪影響を及ぼしています。これを打開するのは気づきしかないんだと思います。

さて、来月はどこに行くか、旅のはじまりはいつも妄想から。