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SHIMOKITAZAWA
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アニマルライツとは

先日、とある団体からお電話を頂き、
カフェで平飼鶏の卵を扱ってらっしゃいますか、というご質問。
その団体とは「アニマルライツセンター」さん。
ライツ(Right)=権利、要は動物愛護、動物に対して倫理的な人間の行動を啓蒙することを目的にしているんです。

そして、食に関わる業界に「アニマルウェルフェア」を推進しています。この場合のウエルフェア(welfare)=福祉、とは動物が意識や感覚ある存在であることを理解し、たとえ短い一生でも、動物の生態、欲求を妨げることのない環境で、適正に扱うことだそうです。
我々もカフェを始める時にケージに入れられた鶏の生む卵より平飼い鶏はストレスがなく動き回れると聞いて、それはそのほうがいいとオープン当初から採用してきましたが、あくまでその鶏を食べる人間への影響ばかりを考えていたと思います。

しかし、動物愛護の観点から見れば多くの場合、食用動物の飼育環境や飼料というものは極めて粗末なものが大半を占めていることは容易に想像ができたし、恐ろしく安い食品業者のものははじめから何が入っているか分からないし、怖くて仕入れられなかったんです。消費者のほとんどは店で売られているんだから大丈夫だ、と思っていることもわかっていました。でもちょっと業界に足を踏み入れれば内情は決して安心できるものではないのです。

そんな中、お電話でいろいろ質問したら、「ご興味がお在りなら、お伺いしてご説明させていただきます」と言われ「じゃ、お願いします」ということになり、詳しい現実を教えて頂きました。そしたらこれは普通の人は誰も知らないでしょ!ということとか、どうすれば改善できるかについてもご教授頂きました。

我々が認識していたのは、食品に関していえば、単純に価格を抑えるために「倫理」「人体への悪影響」というものがあっても、企業は内緒にして宣伝文句だけで販売しているのです。だから顔の見える仕入先を重視し、この2つについて信頼できるという観点で選んでいました。

しかしアニマルライツとなると、「飼育環境が世界的レベルに合致しているか」「動物が痛みを感じにくい屠殺」という視点で考えてクリアできているかということだったんです。
さらには鶏・豚・牛だけでなく海老やサーモンと言った魚介類にもこの取り組みを推進しているとのことで、我々も初めて聞くとも多く、非常に興味深くもありましたが、特に日本ではかなりハードルの高い取り組みだと思いました。

ステハについては平飼い鶏の卵は◎、鶏肉の飼育環境は△だそうです。
「それでは飼育環境が基準値を超えている養鶏場を教えてください!」のお答えは「日本で世界基準に準ずる所は存在してない!」でした。なに~!? そんなに日本はひどいのかぁ~、、。

この内情は食肉鶏のほとんどは「ブロイラー種」といって品種改良が進みすぎで、逆にアニマルライツ的には改善が難しい状況になっていて、「地鶏」ならば合格のところをご紹介できますとのこと。人間様が食べるもので効率よく稼ごうとすると、いかに早く太らせるか、狭い場所でどれだけ沢山飼育するか、人間の欲の結晶とも言うべきブロイラー、分かってはいましたが、現実を再認識させられました。

彼らが提唱するのは今すぐの変革ではなく、いつまでに変えていくという意思をを掲げることだそうです。ステハも将来、温泉宿なのか、温泉カフェなのか分かりませんが、居を変えて生まれ変わる時にはこうした発想を加味して仕入れをしていこうと思います!5年後目標!

詳しいことはこちらをご覧ください。非常に幅広い分野で興味深いですよ。
 NPO法人アニマルライツセンター
 認定NPO法人アニマルライツセンター – アニマルライツセンター (arcj.org)