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SHIMOKITAZAWA
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ステハSDGs その② ~ベジタリアン・ヴィーガン~

新年より連載開始をお知らせ致しましたステハ的SDGs。国連が採択した「持続可能な開発目標」をステハ的目線で取り組んでいることや現状をお伝えするシリーズです。

第2回目は「ベジタリアン・ヴィーガン」

連載1回目の「オーガニック」に続いて、今回は菜食主義であるベジタリアンと、その考えを更にすすめたヴィーガンという食スタイルについて。
ベジタリアンはお肉を食べない食生活ですが、ヴィーガンとはお肉はもちろん、さらに動物性たんぱく質(牛乳・バター・魚など)を摂りません。なんでも食べる人からすると、どの食べ物に動物性のものが入っているかなんて、気にすることもほとんどありませんね。でもヴィーガンとなると外食する時なんかは、いろいろ大変なようです。

そして、ヴィーガンと近いものにマクロビオティックの考え方があります。動物性たんぱく質を摂取しないところは同じですが、基本「一物全体」「身土不二」「陰陽調和」の哲学のもとに食生活のバランスを考えたスタイルです。昔の日本の基本的食生活の考えから成り立っています。甘味料にお砂糖は一切用いず、甜菜糖やメープルシロップなどで糖分を補います。
おおむねヴィーガンの食生活をしているけど、チーズだけは食べるとかお味噌汁のかつおだしはOKとか、オリジナルな幅を持たせた考え方の人もいます。

こうした普通の人から見たらマニアックな食生活には大きく分けると3つの理由があります。ひとつは動物愛護、2つ目は環境保護、3つ目は健康志向。ひとつ目の動物愛護は分かりやすいですが、2つ目と3つ目が持続可能な生活と関わってくる点ですね。

先ず、食肉用の牛、豚、鶏等は非常にエネルギーとコストがかかります。
これらの動物を育てるためには大量の水と飼料が必要です。そのために人間に必要な水や穀物が足りなくなっている現実もあったり、大量に飼料をつくるために遺伝子組み換えの穀物を作っている場合もあり、それが間接的に人間の体にも入ってくる訳です。
単に屠殺(とさつ)の良し悪しだけでなく、これらの食肉関連の活動には時間、手間、コストとエネルギー消費も含め非常に無駄が多いのです。
そして、健康面から考えると肉を食べることで血管疾患やがん発症のリスクが高まるようです。

まだまだ日本では一部の健康を気遣う人の間で親しまれているくらいで、メジャーなカテゴリーではないですね。なので日本に住んでいる、もしくは観光で来たヴィーガンの外人さんにはステハのように専門店でなくても、メニューにヴィーガン表記があるだけでも、非常に有り難い存在であるらしいです。ステハで食事をするためにわざわざ下北沢に来られるので、こちらも有り難いというしかございません。
「Happy Cow」はそうしたベジタリアン・ヴィーガンピープルの拠り所となるワールドワイドのサイトですが、我がステハも投稿により掲載されております。
https://www.happycow.net/reviews/cafe-stay-happy-tokyo-89636

そんなベジ&ヴィーガン観光客向けに「VEGE MAP」なるものも制作され、観光案内所等で配布されています。東京よりも先に京都で企画・配布され、大反響を呼び、東京版もできました。もちろん、こちらにもcafe Stay Happyの名は掲載されています。
食の多様化というのは何か贅沢な話だなぁとも思いますが、人間が毎日摂る食事、睡眠、呼吸といった生きていく上で必要不可欠な行為ほど重要なことはありません。我々も9年、毎日オーガニックや無添加、ときにヴィーガンの食事を続けておりますが、食においての満足感は本当に心を安定させるんです。

ただ、ひとつ気を付けなければならないと思うのは、これらの思想の基に「これは食べてはいけない」「この食べ物はダメ」「これしか食べられない」という風に自分をがんじがらめにしてしまうと、いつも眉間にしわを寄せている人になってしまうと思うのです。自分の健康のために、地球環境に配慮しているはずなのに、精神的に不健康に見える方がいるのも事実です。
もちろんアレルギー等がある方は別だと思いますが、これは物質的な要素より精神的な要素がいかに人間に大きな影響を与えるか表していると思います。

ステハのコンセプトに「絶対」ではなく「できるだけ」「Better」という考え方がベストというのがあります。常にそうでありたいと思う方向を目指すけど、状況次第で妥協したり、落としどころを決めることで無理せず、でも自分が満足する着地をするというものです。これは自分を精神的に追い込む要素を軽減するテクニックだと思っています。結果、いい方向に向かえばいいんですから。

なので、ステハでは鶏肉メニューもありますし、卵&バターを使ったスイーツもあります。でも鶏肉は平飼鶏で、その鶏たちは合成飼料は与えられず、非遺伝子組み換え飼料で育ち、抗生物質も与えられず、のびのびと育った健康的な鶏です。
我々はほぼ好き嫌いはなく、普段から何でも食べます。ポテトチップスだって市販のお菓子だってもちろん食べます。でもできるだけ身体に良いと思えるものを日々選択しています。ステハは完全完璧オーガニックカフェではありません。が、95%くらいは達成しているのでオーガニックカフェと名乗っています。できるだけ、できるだけ、完璧は何かと疲れてしまうので。