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SHIMOKITAZAWA
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Kurato&Sachi アメリカ西海岸&皆既日食の旅

皆既日食のはじまりと終わり

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Pinot noir

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ついにこの日が来た。
2017年8月21日。我々にとって待ちに待ったその日が。

あれは14年前サチと結婚した時、これから世界中で見れる皆既日食を検索して2066年(俺が100歳)までの見れる可能性のある日食全てをチェックしたら、2017年8月21日、サチの40歳の誕生日に人生で一度のバースデイ皆既日食がアメリカで見れることが分かった。ちなみに俺はない。それだけレアなこの日を2人で迎えることを夢でなく確実な計画として、俺達は人生年表に書き入れた。そう、俺たちは常に人生死ぬまでの計画を立てて生きている。そしてそれは夢なんて甘っちょろいもんじゃない。計画なのだ。

そしてその日はいつも来る。そう何度思ったことか。
21世紀を南アフリカの喜望峰で迎える前日もそうだった。ナイロビに降り立ちアフリカ縦断、様々なトラブルを乗り越え、年末までにたどり着けるか微妙な中、旅人同士助け合い、まるでロードムービーのごとく展開される日々。そしてヨハネスブルグ、でもケープタウンまでまだ10時間のドライブ残っている。最後のバスに乗り込み、ギリギリセーフ!そしてその時もその日は来た。

2017年という年はステハにとって節目の年でもある。オープンして7年目、初期投資回収年、要は借金完済。そろそろ次のステップを考えるタイミング、それは富士山&海の見える丘に宿をつくること。そこに到達するためのロードマップがある。それによると、軍資金用意、物件確保、デザイン構想、親の介護問題、他業種ノウハウ研究、事業計画などなど盛りだくさんだ。その中に意外と簡単そうに見えて一番難しい項目がある。

「ステハ運営人材育成」 これぞ簡単に見えて難しい。なんせステハは手塩にかけて育てた我々の子供のような店。でもそれはある意味非常に人生を語る上でも大きな事と思っているのです。①独立②継続③人材育成というハードル。今ステハは②に辿り着こうとしています。10年続く飲食店は10%、それはこの業界で成功の印。そこに辿り着くと、今度は自分達が築き上げたプロパティを人に任せ、また新たな事業に挑戦する資格を得る。でもそれは今までの経験、スキルでは達成できないエリアだと思っています。

個人が社会で生きていくのに必要なノウハウはあくまで自分の力を信じて行動し、継続しなし得るもの。それとは対極にある人を信じて任せる能力はまた一段と高い人間性が問われるのです。自分達のパフォーマンスがお客様に受け入れられ、ここで働くスタッフに受け入れられ、継承していける布陣が整うには、客観的にステハの存在意義が確立していないとできない。いやいや一発勝負でなせるほど簡単とは思いませぬ。

そこでこの日食の話にやっと辿り着くわけです。
今回の旅はドーンと1ヶ月!でも1ヶ月だけ任せられる人なんていないよなぁ、と考えるのは当たり前。でもどうにかして実現したい。フルタイムのスタッフを募集してみたり、飲食経験者に聞いてみたりしながら、やっとやってくれる友人が決まりました!たいてい友達は俺も日食行くから無理とか、料理は作れないよぉとかなんですが、結果白羽の矢が立ったのはケイちゃんとマーコちゃん。有難いかぎり。

そして7月から本格的なステハ修行開始!
かなり細かいカフェメニューに七転八倒する日々がはじまっています。そんなわけで、8/12~9/13の1ヶ月、我々はカフェオーナーとしてアメリカはオレゴンで見れる皆既日食、更にレンタカーを借りてアメリカの大自然を満喫、更に昨年好きが高じてワインのソムリエになったワシはピノノアールの聖地、オレゴンのウィラメットヴァレーのワイナリーに潜入決定!さらにシアトルに飛ぶ我々を迎えるのはブルーボトルをはじめとするサードウェーヴのコーヒー世界。日食至近の街ポートランドは今や日本でも大人気のアメリカオーガニックの聖地、サステイナブルなパーマカルチャーの街。これは自然も街も見所満載の旅になることは想定内。なので、ドーンと1ヶ月と言いながら最低ラインが1ヶ月だろ!これは!となりました。

すみませんね、能書きが長くて。

でも、長年旅をして最高の時間を人々と共有してきた我々としては、やっぱり旅をし続けて生きていきたいと思っています。別にずっと放浪したいわけじゃないんです。ただ旅に行きたい時に十分な時間をかけて旅できればいい。でも、普通に考えてサラリーマンで僕等の旅は不可能。ならば独立してあとはどうにかする。でも自分で何かをはじめて生き始めた多くの人の課題は本当に自分の好きな仕事で生きていけるのか?そして、そもそも旅をしたい時に自由に旅できるかというと、それはむしろ雇われていた時代に辞めて行くことのほうが遥かに楽にできることだと痛感しておる貴兄も多いかと存じます。だから、考え方によっては自由に生きる人々のある意味、最終形に近い目標が今回達成される旅なんじゃないかと思っております。

仮に旅先である若者が僕等に聞いたとします。
「日本では何をしているんですか?」
「カフェを営んでいます」
「今、そのカフェはお休みなんですか?」
「いや、スタッフがやっています」
「いままでも旅をされてたんですか?」
「はい、世界3周 6-7年くらい放浪していました」
若者は「凄いですねぇ」と言って去っていきます。

この会話の後、若者はこの夫婦みたいに自由に生きたいと強い影響をうけました。その後、独立への道を進み、見事生計を立てることはできましたが、なかなか昔みたいに遊びの旅なんてできない現実と向き合うことになります。その時、僕等の事を思い出してくれたら僕等は幸せです。

そもそも自分は何がしたくて生まれてきたのか?何をしている時が一番幸せなのか?そんなことを何度も何度も自問自答してバックパッカーはひとりの時間を過ごします。それは都会生活者には理解し難いことかもしれません。でも、そこでひと通りの答えを得た人はそれが人生の目標になります。

そういう意味で、今回の旅は感動的な試みなんです。
そして、皆既日食を追いかけて来た我々にとって、Kurato8回目、Sachi7回目、そして人生一度のバースデイ皆既日食。物質から精神世界へと続く僕らの人生に大きな影響を与えるであろうポートランドの人々の生き様、アメリカの大自然の生活、そして自由人の夢を実現する日本人の生き証人になること。もう目前にその現実が迫っています。

我々の不在の間もステハは時間短縮、週休2日で営業します。一ヶ月飲食店を休んだらお客さんは減ります。飲食店というのはいつもやっていることに意味があります。なぜかというと星の数ほどあるお店からその店を選んで来てくれた偶然(必然)の積み重ねがお店を作っているからです。今日いったい何人のお客さんが来るのか皆目わからない毎日の中で、選ばれる為には「いつも受け入れる気持ち」があるかないかにかかっています。
留守の間、毎日切り盛りしてくれるケイちゃんとマーコちゃんに感謝です。土曜日はいつものバイトのアンちゃんも頑張ってくれます。もしかしたら、いつもの様にオーダーしたものがササッと出てこないこともあるかもしれません。ちょっと味が違うなんてこともあるかもしれません。でもステハの根底にあるスピリッツは変わりません。受け入れる気持ちがそこにあるから。

是非とも、一味も二味も違うステハをご賞味くださいませ!っていうか来てください!この旅を現実に落とし込む作業はやはりやはり、たいへんな犠牲の上に立って存在しています。別に僕らが道楽でやっているカフェではなく、すごく真っ当に現実と向き合いやっていることをステハのコアなファンにはわかってほしい。なぜならそれがステハの存在意義なのだから。

★★★Kurato&Sachi アメリカ西海岸&皆既日食の旅★★★
【我々の旅の日程】 2017年8月12日(土)~9月13日
※ステハには8/11(金)まで立っております。
※復帰は9/15(金)からです。

★★★期間中カフェ ステイハッピー営業時間★★★
※8月10(木)~9月14日(木)の間、営業時間が変更になります
【定休日】 毎週火曜・水曜
【営業時間】 13:00~21:00  土曜のみ13:00~23:00

※メニューは問題のない範囲で縮小します、あしからず!
※9/14(木)は調整日でお休みです。
※9/15(金)より通常営業時間に戻ります

PS:期間中、staffのマーコちゃんがニットの展示会開催してます!
  詳しくは次回のブログでお知らせします。